高度免疫不全マウスの開発と医学生命科学研究への活用

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1 総説 高度免疫不全マウスの開発と医学生命科学研究への活用 岡田誠治 Application of highly immunodeficient mice for biomedical research. Seiji Okada, M.D., Ph.D. Division of Hematopoiesis, Center for AIDS Research, Kumamoto University. Abstract Development of novel strains of immunodeficient mice has begun to provide the opportunity to utilize mice model for the study of human specific diseases and human stem cell research. The introduction of NOD/Scid based immunodeficient mice such as NOG (NOD/Scid/IL2Rγ null ), NSG (NOD/Scid/IL2Rγ null ), and NOJ (NOD/Scid/Jak3 null ) mice, led to a breakthrough in the ability to engraft hematopoietic stem cells effectively creating human hematopoietic and immune systems in these mice. These humanized mice are now becoming increasing important as pre-clinical model for the study of HIV and other human specific infectious diseases. Recently, patient derived tumor xenograft (PDX) for these highly immunodeficient mice are also in the spotlight, since PDX at low passage have been shown to conserve original tumor characteristics such as heterogeneous histology, clinical biomolecular signature, malignant phenotypes and genotypes, tumor architecture and tumor vasculature. These mice are also applied for regenerative medicine using tissue specific stem cells and ips. Thus, these human xenograft animal models contribute to study human immunology, stem cell biology, and cancer research, and are getting powerful tool for advancing Precision Medicine. Key words : highly immunodeficient mice, humanized mice, PDX (Patient-derived xenograft) model, Precision medicine Ⅰ. はじめに医学生命科学研究の進歩には, モデル動物としてマウスが大きな役割を果たしてきた 近交系マウス, 様々な人の病態モデルマウスの確立, 遺伝子改変マウスの樹立等により, 遺伝子と病気の関係が明らかになりつつある 創薬においてもマウスを用いた研究は必須であることから, 今やマウスは生命科学研究における最 熊本大学エイズ学研究センター受付日 : 平成 29 年 3 月 30 日受理日 : 平成 29 年 4 月 6 日 も需要な実験動物のひとつとなっている 一方, ヒトとマウスでは様々な点が異なっており, マウスの解析結果をヒトに直接適応するには限界がある しかし, ヒト生体を用いた解析には限界があることから, ヒトの細胞, 組織や臓器, 或いは人の機能遺伝子を持ったマウスの開発が行われてきた 特に,1962 年の Nude マウスの発見以来, 免疫不全マウスにヒト由来の細胞等を移植する様々な試みが行われてきた ( 表 1) 近年, 自然変異マウスと遺伝子改変マウスを交配することでヒト細胞の生着 増殖 分化が可能な高度免疫不マウスが樹立された 本稿では, これらの高度免疫不全マウス開発の歴史と医学生命科学研究への活用について概説する 25

2 Application of highly immunodeficient mice 系統 表 1 様々な免疫不全マウスとヒト細胞の生着 免疫系 T 細胞 B 細胞 NK 細胞 マクロファージ 樹状細胞 ヒト造血幹細胞移植 造血幹細胞定着 T 細胞出現 ヒト悪性腫瘍定着 BALB/c Nude Scid Scid/beige NOD NOD/Scid + +~ ++ NOG, NSG NOJ BRG, BRJ NOD:Non-obese Diabetes, NOG,NRG:NOD/Scid/commonγ 欠損マウス,NOJ:NOD/Scid/Jak3 欠損マウス BRG:BALB/c Rag-2/commonγ 二重欠損マウス,BRJ:BALB/c Rag-2/Jak3 二重欠損マウス 図 1 Scid-hu システム Ⅱ. 免疫不全マウスの開発と活用 1)Nude マウス Nude マウスは,1962 年 Grist により無毛マウスとして発見された突然変異マウスである 1966 年 Flanagan により Nude マウスでは胸腺が欠損していることから,T 細胞が出現しない免疫不全状態にあることが示された 1) その後,Nude マウスの無毛 胸腺欠如は Foxn1 (winged/helic/forkead transcription factor) 遺伝子異常に起因すること, ヒト腫瘍細胞株の生着が可能であることが示された Nude マウスでは, 毛がないため皮下に移植した腫瘍細胞の同定が容易であり,in vivo imaging イメージングも容易であることから, 現在でも多くの研究者に使われている 2)Scid マウス Scid (Severe Combined Immunodeficient) マウスは 1983 年,Fox Chase Cancer Center の Bosma らにより, 成熟した T 細胞と B 細胞が欠損したマウスとして発見された 2) Scid マウスでは,Prkdc(Protein kinase, DNA activated, catalytic polypeptide) が欠損していることから,DNA の修復異常があり B 細胞と T 細胞の遺伝子再構成ができないため, 成熟した B 細胞と T 細胞が欠損しており, 獲得免疫が欠如している 1988 年 McCune らは,Scid マウス腎皮膜下に胎児の肝臓と胸腺を移植することでヒト造血幹細胞をマウス体内で分化させることに成功し,Scid-hu と名づけた ( 図 1) 3) Scid-hu では, ヒト T 細胞が出現することから HIV 研 26

3 究の進歩に大きく貢献した しかし, 本邦ではヒトの胎児を使用することから倫理的に使用は困難であった 同年,Mosier らはヒト末梢血単核球を Scid マウス腹腔内に移植することで, 短期間ヒト T 細胞の増殖が可能な Hu-PBL-Scid マウスを開発した 4) これらのマウスは, ヒト T 細胞が出現することから HIV 研究の進歩に大きく貢献した ( 表 2) しかし, これらのマウスにおけるヒト血液細胞の生着率や維持率は低いものであった その原因として Scid マウスでは NK 活性が保たれていることが指摘され,Scid マウスと NK 活性の弱い Beige マウスを交配した Scid-Beige マウスが開発された 5, 6) Scid-beige マウスでは, ヒト腫瘍細胞の生着率は亢進したが, ヒト造血幹細胞の生着率は相変わらず低かった 興味深いことに BALB/c Scid/ beige マウスは C57/BL Scid/beige マウスと比べてヒト細胞の移植効率が高い事が示された 3)NOD/Scid マウス NOD マウスは, 塩野義製薬の牧野らにより同定されたマウスで T 細胞の膵臓への浸潤によりβ 細胞が破壊され I 型糖尿病を発症するユニークなマウスである 7) このマウスでは Idd1-18 の少なくとも 18 個の遺伝子異常が合併しており,NK 細胞活性低下, マクロファージや樹状細胞の機能低下が示された その後, NOD マウスと Scid マウスを交配した NOD/Scid マウスが樹立された 8) NOD/Scid マウスでは,T 細胞が存在しないため導尿病は発症せず,NK 細胞活性低下などの高度な免疫不全状態にあるため, 異種移植が成立しやすく, ヒト造血幹細胞移植に用いられるようになった 9) その後,NOD/Scid マウスで残存する NK 活性を 制御することで更に造血幹細胞の生着率が向上することが期待され, 抗 IL-2 受容体抗体投与や NK 活性の低い遺伝子欠損マウス (β2 ミクロブロブリン欠損, パーフォリン欠損マウスなど ) との交配が試みられ, ある程度の成果が得られた 最近になって,NOD/Scid マウスと東北大学の菅沼らにより開発された NK 細胞が完全に欠損している Commonγ 欠損マウスを交配することで NOD/ Scid/commonγ 鎖欠損マウス (NOG マウス ) が開発された 10) NOG マウスでは, ヒト造血幹細胞が効率よく生着し, 安定して T 細胞が出現する事が示された 一方,Jackson 研究所の Shulz らも NOD/Scid マウスと Commonγ 欠損マウスを交配することで NOD/Scid/ commonγ 鎖欠損マウス (NSG マウス ) を開発した 11) NOG マウスと NSG マウスは, 両者とも NOD/Scid マウスと commonγ 鎖欠損マウスを交配しているが, いくつかの点で異なっている NSG マウスでは commonγ 鎖の完全欠損であるが,NOG マウスは細胞外ドメインの欠損である また, 両者の NOD マウスは別個に飼育 維持されてからかなりの期間が経過しており, 遺伝的に全く同じとは言えない 特に,NSG マウスは NOG マウスと比べて大きいため, 丈夫で操作がしやすいとされている 筆者らは,NOD/Scid マウスと千葉大学の斎藤らにより開発された Jak3 欠損マウス 12) を交配して NOD/ Scid/Jak3 欠損マウス (NOJ マウス ) を作成した 13) Jak3 は,commonγ 鎖の下流にある非受容体型チロシンキナーゼであり,Jak3 欠損マウスと commonγ 欠損マウスはほぼ同じ表現型を示すことから,NOG/NSG マウスと同様の表現型が期待されたが, 事実, ヒト造 表 2 Hu-PBL Scid Hu-PBL Scid と Scid-hu の比較 Scid-hu 樹立 Mosier DE, Nature 335;256, 1988 McCune JM, Science 241;1632, 1988 方法 ヒト末梢血単核球を放射線照射した Scid マウス腹腔内に移植 ヒト胎児由来胸腺と肝をマウ腎臓皮膜下に移植し, 造血幹細胞を移植 ヒト細胞の持続短期間 (2-8 週 ) 長期間 ( 数か月 ) 長所 欠点 短期間でヒト T 細胞が生着したマウスが得られる 生着しやすいドナーの選定が必要 GVHD を起こしやすい 大量の末梢血単核球を得るにはアフェレーシスが必要 長期間ヒトの造血 免疫系が構築されたマウスが得られる 日本ではヒト胎児組織の入手は極めて困難 手技が複雑 * 現在は,NSG マウス等の Scid マウスよりより高度の免疫不全マウスを使用することで, より効率の良いマウスが得られている 27

4 Application of highly immunodeficient mice 図 2 NOJ マウスにおける免疫不全とヒト細胞の定着 NOJ (NOD/Scid/Jak3 null ) マウスは,NOD マウス由来のマクロファージ 樹状細胞の機能異常と補体欠如,Scid マウス由来の成熟 T 細胞,B 細胞,NKT 細胞欠損,Jak3 欠損マウス由来の NK 細胞欠損を併せ持つ複合型免疫不全を示す 表 3 NOD/Scid マウスをベースとしたヒト細胞移植可能な高度免疫不全マウス 系統 NOG NSG NOJ 正式名 NOD.Cg-Prkdc scid Il2rg tm1sug /Jic NOD.Cg-Prkdc scid Il2rg tm1wjl /SzJ NOD.Cg-Prkdc scid Jak3 tm1card 遺伝子欠損 IL-2 受容体 γ 鎖部分欠損 IL-2 受容体 γ 鎖完全欠損 Jak3 欠損 開発実験動物中央研究所 Jackson 研究所熊本大学 供給日本クレア, インビボサイエンス 開発論文 Ito M, et al. Blood 100(9): , 2002 特徴 日本チャールズリバー Shultz DL, et al. J Immunol 174(10): , 2005 T.B 細胞,NK 細胞,NK 細胞, 補体活性欠失, 樹状細胞 マクロファージ機能低下ヒトの細胞が定着しやすい 熊本大学九動 ( 飼育生産委託 ) Okada S, et al. Int J Hematol 88(5): , 2008 血幹細胞移植 末梢血単核球移植 腫瘍細胞移植において満足する移植効率が得られている ( 図 2, 表 2, 表 3) Scid マウスは,DNA 修復異常があるため放射線や DNA を標的とする薬剤への感受性が高く, 自然変異であることから若干の leak があることが知られている ( 表 4) そこで, これらの欠点を克服するために免疫学的に同様の表現型を示す Rag-1 或いは Rag-2 欠損マウスと交配した NOD/Rag-1/commonγ 鎖二重欠損マウス,NOD/Rag-2/Jak3 二重欠損マウス等が作成された これらのマウスでは放射線照射に抵抗性で, 筆者らの NOD/Rag-2/Jak3 二重欠損マウスの使用経験では,NOJ マウスと比べて繁殖効率も良く丈夫であるため, 研究に用いやすいという長所がある 4)NOD マウスと BALB/c マウス Manz らは,BALB/c Rag-2/ commonγ 鎖二重欠損マウス新生仔にヒト臍帯血造血幹細胞を移植して効率の良い ヒト化マウス を作成している 14) 筆者らも BALB/c 系統と C57/BL6 系統で Rag-2/Jak3 二重欠損マウスを作成し, ヒト造血幹細胞と末梢血単核球移植では,BALB/c 系統がはるかに高い移植効率を示すことを示した 15) このように, 同じ高度免疫不全マウスでも, 系統によりヒト造血幹細胞や腫瘍細胞の移植効率が異なることが知られている 2007 年 Takenaka らにより,NOD マウスの Sirpα は Polymorphysm によりヒト CD47 との affinity が高いことから, ヒト造血幹細胞は Sirpα-CD47 を介した貪食に抵抗を示すことが示された 16) BALB/c マウスもヒト CD47 と若干の affinity を示すが,C57/BL6 系統では全く affinity がな 28

5 表 4 Scid マウスと Rag-1/Rag-2 欠損マウスの比較 Scid マウス Rag-1/Rag-2 欠損マウス 遺伝子変異 DNA-dependent protein kinase, catalytic subunit (Prkdc) Recombination-activating gene-1, -2 (Rag-1/Rag-2) 遺伝子座 Chr. 16 Chr. 11 p13 変異自然変異遺伝子組み替え 表現型 成熟 T 細胞 B 細胞欠損 NK 細胞正常 成熟 T 細胞 B 細胞欠損 NK 細胞正常 放射線感受性感受性高い ( 致死量 <3Gy) 感受性低い ( 致死量 9Gy) リークありなし 図 3 ヒト疾患研究への高度免疫不全マウスの活用高度免疫不全マウスは, ヒト細胞の生着 増殖 分化が可能なため, ヒトの様々な疾患研究に用いられる いことから,NOD マウスと BALB/c マウスにおけるヒト細胞受容機序の一端は Sirpα-CD47 経路にあることが示唆された 筆者らもこれら 3 系統のマウスにおいて悪性リンパ腫細胞株の移植効率が異なることを見出している 17) Ⅲ. 高度免疫不全マウスの医学 生命科学への活用上述したように, 近年ヒト細胞が生着 増殖 分化可能な様々な高度免疫不全マウスが開発され, 医学 生命科学の様々な分野で活用されるようになった ( 図 3) 特に, ヒト化マウスと PDX マウスの開発により, ヒト免疫 幹細胞 再生医療研究とがん研究ではその活用範囲が広く, 様々な研究で使用されてつつある 1) ヒト化マウス (Humanized mice) とその活用広義ではヒトの様々な組織や臓器を移植して, マウス体内で生着し持続的に機能が維持されている状態が ヒト化マウス であるが, 近年, 造血幹細胞を移植して高度免疫不全マウス体内で機能的な血液細胞や免疫細胞が出現する系の開発が進み, 造血 免疫系ヒト化マウスを狭義の ヒト化マウス(Humanized mice) と呼んでいる 18) NOD/Scid マウスではヒト造血幹細胞を移植してマ ウス体内で生着が確認されても,T 細胞への分化は制限されていたが,NOG/NSG/NOJ マウスなどの高度免疫不全マウスをレシピエントに用いることにより, マウス体内で造血幹細胞から T 細胞を含めたほとんどの血液 免疫細胞への分化と成熟の誘導が可能になった また, 新生仔マウス顔面静脈或いは肝臓に造血幹細胞を移植することにより, 生体マウスに移植するよりも早期に効率良くヒト免疫細胞が出現することが判明している 18) これらのマウスでは, 最初に B 細胞が出現し, 遅れて T 細胞の分化が認められ, 長期的には T 細胞が優位となる また, 骨髄系細胞や赤血球の割合は少なく, 特異的免疫反応が弱いなど, 必ずしもヒトの造血 免疫を模倣したものにはなっていない その原因として, マウスの骨髄微小環境は骨髄系よりも B 細胞系への分化をサポートすること, 胸腺におけるヒト組織適合抗原のよる T 細胞の選択が行われていないこと, マウスとヒトの造血因子が必ずしも交叉しないこと, などが挙げられている そのため, ヒト HLA トランスジェニックマウスや様々なヒトサイトカイントランスジェニックマウスとの交配, ヒト造血微小環境の構築, 等のよりヒトに近いヒト化マウスの樹立が試みが続けられている 19) 29

6 Application of highly immunodeficient mice ヒト化マウスは, 現在様々なヒト疾患の解析に用いられている ( 図 3) 1ヒト造血幹細胞の同定や造血免疫系の分化過程の解析,2ヒト免疫細胞の機能解析,3 感染微生物や腫瘍に対する免疫反応の解析,4 HIV,EBV,HTLV-1 などの血液免疫細胞に感染するウイルス等の機能解析と治療法開発,5 GVHD (Graftversus-Host Disease) など移植免疫研究,6 新薬や生物製剤の前臨床試験など 今後も活用範囲が更に広がっていく事が期待されている 18) 2) 高度免疫不全マウスの腫瘍研究への活用 (1) ヒト腫瘍細胞株の移植 Nude マウスの発見以来, ヒト腫瘍細胞株を免疫不全マウスに移植し, その動態解析 転移 薬剤効果を検証する系が使用されてきた Nude マウスでは, 皮下移植した腫瘍が見やすいという長所はあるが,NK 細胞が残存しているため移植可能な腫瘍は限られており, 移植細胞の増殖も緩やかであった 近年, 高度免疫不全マウスを用いた系が確立し, ヒト腫瘍細胞株を同所或いは異所移植する系が, 標準的手法として用いられている 20) (2)PDX(Patient-derived Xenograft) モデル近年, 患者由来の腫瘍を直接高度免疫不全マウス皮下或いは同所に移植する PDX モデルが開発された 高度免疫不全マウス体内で増殖した腫瘍を細切して次のマウスに移植して, 増殖した腫瘍を凍結保存する これらの腫瘍を更に次のマウスに移植して, 様々な治療法の評価に使用する 21) 本系では, 患者由来の腫瘍の形質が保たれていることから, 個別化がん治療 (Precision Cancer Medicine) 22) への活用が強く期待されている 23) Ⅳ. まとめ近年, ヒト細胞の移植 増殖 分化が可能な新たな高度免疫不全マウスの開発により, マウス生体を用いたヒト医学 生命科学研究が飛躍的に進歩している 免疫不全マウス体内でヒト幹細胞やがん細胞の維持 増殖がヒト生体に近い状態で可能になったことから, 今後, 個別化医療 (Precision Medicine) への活用が期待される 謝辞本総説で紹介された研究の一部は, 国立研究開発法人日本医療研究開発機構, 国立研究開発法人科学技術振興機構, 日本学術振興会, 厚生労働省, 文部科学省 などの補助を受けて行われた 利益相反本研究において利益相反に相当する事項はない 文献 1. Flanagan SP: 'Nude', a new hairless gene with pleiotropic effects in the mouse. Genet Res 8: , Bosma GC, Custer RP and Bosma MJ: A severe combined immunodeficiency mutation in the mouse. Nature 301: , McCune JM, Namikawa R, Kaneshima H, Shultz LD, Lieberman M and Weissman IL: The SCIDhu mouse: murine model for the analysis of human hematolymphoid differentiation and function. Science 241: , Mosier DE, Gulizia RJ, Baird SM and Wilson DB: Transfer of a functional human immune system to mice with severe combined immunodeficiency. Nature 335: , Thomsen M, Galvani S, Canivet C, Kamar N and Bohler T: Reconstitution of immunodeficient SCID/ beige mice with human cells: applications in preclinical studies. Toxicology 246: 18-23, Mosier DE, Stell KL, Gulizia RJ, Torbett BE and Gilmore GL: Homozygous scid/scid;beige/beige mice have low levels of spontaneous or neonatal T cellinduced B cell generation. J Exp Med 177: , Kikutani H and Makino S: The murine autoimmune diabetes model: NOD and related strains. Adv Immunol 51: , Gerling IC, Serreze DV, Christianson SW and Leiter EH: Intrathymic islet cell transplantation reduces betacell autoimmunity and prevents diabetes in NOD/Lt mice. Diabetes 41: , Shultz LD, Schweitzer PA, Christianson SW, et al.: Multiple defects in innate and adaptive immunologic function in NOD/LtSz-scid mice. J Immunol 154: , Ito M, Hiramatsu H, Kobayashi K, et al.: NOD/SCID/ gamma (c) (null) mouse: an excellent recipient mouse model for engraftment of human cells. Blood 100: ,

7 11. Shultz LD, Lyons BL, Burzenski LM, et al.: Human lymphoid and myeloid cell development in NOD/LtSzscid IL2R gamma null mice engrafted with mobilized human hemopoietic stem cells. J Immunol 174: , Park SY, Saijo K, Takahashi T, et al.: Developmental defects of lymphoid cells in Jak3 kinase-deficient mice. Immunity 3: , Okada S, Harada H, Ito T, Saito T and Suzu S: Early development of human hematopoietic and acquired immune systems in new born NOD/Scid/Jak3null mice intrahepatic engrafted with cord blood-derived CD34 + cells. Int J Hematol 88: , Traggiai E, Chicha L, Mazzucchelli L, et al.: Development of a human adaptive immune system in cord blood cell-transplanted mice. Science 304: , Ono A, Hattori S, Kariya R, et al.: Comparative study of human hematopoietic cell engraftment into BALB/ c and C57BL/6 strain of rag-2/jak3 double-deficient mice. J Biomed Biotechnol 2011: , Takenaka K, Prasolava TK, Wang JC, et al.: Polymorphism in Sirpa modulates engraftment of human hematopoietic stem cells. Nat Immunol 8: , Goto H, Kariya R, Matsuda K, Kudo E, Katano H and Okada S: A potential role of the NOD genetic background in mouse peritoneal macrophages for the development of primary effusion lymphoma. Leukemia Res 42: 37-42, Shultz LD, Ishikawa F and Greiner DL: Humanized mice in translational biomedical research. Nat Rev Immunol 7: , Brehm MA, Shultz LD, Luban J and Greiner DL: Overcoming current limitations in humanized mouse research. J Infect Dis 208 Suppl 2: S , Ruggeri BA, Camp F and Miknyoczki S: Animal models of disease: pre-clinical animal models of cancer and their applications and utility in drug discovery. Biochem Pharmacol 87: , Malaney P, Nicosia SV and Dave V: One mouse, one patient paradigm: New avatars of personalized cancer therapy. Cancer Lett 344: 1-12, Collins FS and Varmus H: A new initiative on precision medicine. N Eng J Med 372: , Guo S, Qian W, Cai J, Zhang L, Wery JP and Li QX: Molecular Pathology of Patient Tumors, Patient- Derived Xenografts, and Cancer Cell Lines. Cancer Res 76: ,